石が雨に濡れた時の香り
この業界に入ると決まってから、イタリアとフランスを貧乏旅行してきました。最初の数日は、業界の今でもお世話になっている先輩にアテンドして頂き、ミラノで数日過ごしました。その後、フィレンツェに移り、初めて一人でヨーロッパを体感し始めた時、とにかく気になったのは辺りの匂いでした。中心部のボロ宿の真っ暗な階段を登っている時、これは辺り一面の石の建物や道路の香りだと気がつきました。お金はありませんでしたが、とても贅沢な経験でした。今でも元町に雨が降ると石畳からあの時の石の香りが立ち昇ってくるような錯覚に陥ります。元町には、そんな楽しみ方もあると一人で思っています。
皆様、素敵な金曜日をお迎えください。
